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SS『妹以上、恋人未満』

昨日に続きまして、BF/シン×暁第2弾。『妹以上、恋人未満』です。
アメリカ留学してすぐくらい。前に書いたお題ネタ「空間のぬくもり」の1年後あたりで想定してます。
ほんとーに俺得なネタだなー。実は書いててすごく楽しかった(笑)。
このハナシのあとのクリスマスネタとか書いちゃってるんですが、クリスマスにアップしたいなー。
でも今年は進撃にハマったから兵長のお誕生日だしそっちでも何か書きたいんだけどなー。
気持ちだけでは書けませんけどね・・・。



明日、ああ、もう今日ですね。
東京ではスパークのイベントがありますねえ。
・・・・・行きてえ。
進撃ブース回りたい。
台風もやっと低気圧に変わったし、よかったです。行かれる方は楽しんできてくださいね☆



バナナ魚/シン×暁





『妹以上、恋人未満』






「遅い・・・」
暁は窓から身を乗り出すように表通りを窺った。もう遅れちゃうと何度目になるかわからない溜息をついてソファに沈み込む。
携帯には30分程前に「悪い、遅くなった、今から戻る」とのメールがあったきりだ。そろそろ着いてもいい頃なのにまだ車の影すら見えない。週末の金曜日なのだ、道路だって渋滞しているに違いない。

今夜は仲間うちでパーティの約束があった。
マックスが活躍したジャーナリストに贈られるナントカ賞とやらを受賞したとかで、昔の馴染みで祝うために彼の自宅に集まることになっているのだ。英二は仕事先から直行、久しぶりに渡米した叔父の俊一はマックスの記者仲間たちと先に行っている。
では暁はというと。
まだ学生なので当然学業を優先しなければならず、留学先の学校の授業が終わった夕方遅くに、こうして一人で英二のアパルトメントでシンを待っている状態なのだった。
マックスの息子であるマイケルが「なんだったら僕が迎えに行くけど」というのを断ったのは当の暁ではなくシンだった。
シンだって仕事でしょ、そんなに遠い場所でもないしイエローキャブでも捕まえて一人で行けるからと暁は提案したが、昼間ならともかく夕刻からお前一人でなんて物騒で行かせられるかとシンにすげなく却下され暁は少々むくれた。だがマックスや俊一までもが同様に「シンと一緒に来なさい」と言うものだから結局渋々了承しーーーそして今に至る。

「シン、まだかな・・・」
窓の外の景色は濃い紫に変わりつつあった。目の前の道路の先の曲がり角へ視線を向け、シンの社用車が現われないかと目を凝らしつつ思う。
皆いつまで私のこと、小さな子どもみたいに扱うんだろう。
とりわけシンはここ最近、非常に口煩くなった。まるで心配性の父親のようだ。尤も暁の本当の父は娘に対してそれほど関心があるようには思えないから、この表現はあくまでも一般的父親像に過ぎない。しかし実の父親が無関心な分、俊一や英二、そしてマックスにシンといった面々がまるで自分の娘のように可愛がってくれるので暁も昔ほど父親の影を気にしなくなった。むしろ彼らのその過剰な好意が時々照れくさいような気恥ずかしさを感じないでもなかったが、それもこの国にいるとなぜか素直に嬉しいと思えるから不思議だ。
暁は窓枠に頬杖をついてそれにしても、とぼんやり思う。
ここのところ、ふとした瞬間に暁の頭に浮かぶのはたいていシンのことだ。
今朝も学校に行く時に「絶対一人で勝手にマックスんちに行くなよ!」と念を押された。はいはいと適当に返事したらすかさず耳を軽く引っ張られ「そこはハイだろ」とお説教された。一体何なのだ。本当に父親のようで正直少しウザイ、と思う。過干渉すぎるというか過保護というかーーーーとにかく何というか、やたらと暁に構うのだ。ほんの2年程前までは、アメリカに遊びに来るたびに暁のほうがシンに纏わりついていたが、今は逆になってしまっている。あの頃の仕返しだろうか。
学校に行くのも最初は「部下に送り迎えさせる」だの、夕刻遅くに帰宅すれば「こんな時間まで誰とどこに行ってた」だのと過保護っぷりを発揮しだしたシンと「子ども扱いしないで!」「子どもだろうが!」とやり合って喧嘩のようになってしまい、見かねた英二が間に入るということが何度かあったりもした。
昔はここまでうるさく言われなかったのに、とその後シンがいない時に英二にそうこぼしたら、彼はちょっと笑って「今だから余計にうるさいんじゃないかな」と言った。英二の言葉の意味をその時は深く考えず、また意味もよくわかっていなかった暁も、今ではちょっとだけわからないでもない。
「まだ子どもだ」と言いつつの過剰なまでの心配は、実はそれだけ暁を「女の子」扱いしてくれているということだ。その気遣いがわからないほど暁だってもう子どもじゃない。
・・・・そう、「コドモ」じゃないんだから。
子ども扱いしていないっていうのなら。
どうせなら「女の子」じゃなくて「女性」として見てほしい、なんて。
シンがいくら女の子扱いしてくれたって、それは暁にとっては子ども扱いとさほど変わらないのだ。
シンの真意が掴めないから苛つくのだろうか。
それとも自分の気持ち?
私はシンと、どうなりたいのだろう。どんな関係を望んでいるのだろう。

そんなことをつらつら考えていたら何故か無性に腹が立ってしまい、暁は立ち上がった。
「んもぅ!シンなんか待ってらんないっ」
時間もとっくに過ぎてるし、やっぱり先に行こう。
何もドレスアップして出歩くわけじゃなし、大丈夫。
軽く身支度を整えバッグを手にポーチを出たところで、背後から派手にクラクションが鳴った。一瞬げっ、と肩が竦んだのはしかたがないだろう。メインストリートをおそるおそる振り返ると窓を全部スモークにしたベンツが滑るように目の前で止まり、後部座席から予想どおりの長身が出てきて思わず一歩引く。
「こらアキラ、待ってろって言ったろ!なに先に行こうとしてんだ」
スーツ姿のシンがネクタイを緩めながら暁を軽く睨んだ。
「だってシンが遅いから・・・」
ごにょごにょと言い訳しつつ上目遣いでシンを窺うと、彼は表情を和らげ「悪かったって」と言いながら暁の頭をぽんと軽く撫でた。
だからぁ、こういうことするのが子ども扱いなんだってば、と暁はまた溜息をつきたくなる。
「5分でシャワー浴びて支度してくるから車で待ってろ。・・・ジェーン、アキラ車に乗せておいてくれ」
車に向かってそう言い捨て、シンは部屋へと駆け上がっていった。
運転席から出てきたジェーンと呼ばれた女性ーーーーあまたいるシンの秘書の一人だろうーーーーは「イエス、ボス」と上司の後ろ姿を見送った後、突っ立ったままの暁をチラリと見て慇懃に会釈した。
「どうぞ、お乗りください」
「・・・・・」
高級ブランドのスーツに身を包んだプラチナブロンドの美人秘書に会釈を返しつつ、今日の運転手は小英じゃないのかと暁は内心がっかりした。大方今日の内輪の集まりにシンが出席するために、小英が何らかの仕事の肩代わりをしているのだろう。
後部座席を促されたが暁は「結構です」とこちらも表面上はにこりと微笑み断った。そうして彼女をそこに置き去りにしたまま、暁はシンのあとを追ってアパルトメントに戻る。
あーあ、小英が運転する車なら喜んで乗ったのに。
これも、ここのところ暁を苛つかせることのひとつだ。
シンと知り合ってから、否、厳密に言えば高校一年の時の2度目の来米以来、彼の女性の関係者ーーーー主に秘書が多いーーーとのこういうやり取りがそれなりに増えた。そういった初対面の相手がどういう目で自分を見るか暁はもう何度も経験している。あからさまに嫉妬という名の敵意を向ける者、まだ子どもじゃないのと蔑む者、小娘と内心侮りながら顔では笑って媚を売る者ーーーーだいたいがそんな感じだ。大企業の社長、ひいては李一族の懐刀であるシンのプライベート・テリトリーにいる暁を、この娘はいったいボスのどういう関係者なのかとそう目がものを言っている。実のところ、その関係について一番回答がほしいのは暁のほうだったりするのだが。
特にここ最近、時折自分とシンの曖昧な関係に戸惑うことがしばしばなのだ。ふたり並ぶと年の離れた兄妹に見えるだろう。チャイニーズとジャパニーズの見かけの区別なんてつくわけもなし、こちらの人たちから見れば暁なんてヘタすればまだローティーンに見えているかもしれない。残念ながら恋人に間違えられたことはない。
・・・・残念?少しだけそんな感情を覚え、暁は戸惑った。
残念ってなに。ヘンなの。恋人なわけないじゃない。
でもそれじゃあ何。
よくて友人、かな?
しかし10も歳の離れた社会的地位のある大人の男を友人と呼ぶには些か居心地悪く、誰かに「友人」だと紹介したことはない。
だったらどういう関係になるのだろう。友人、仲間、保護者、近所のお兄さんーーーどれも正解でどれも不正解。そして結局「兄妹」に落ち着く。
「でも私、妹じゃない」
誰に言うでもなく呟くと、暁は些か乱暴に玄関ドアを閉めた。

「どうした?車で待ってろって言ったろ」
リビングへ入ると本当に5分きっかりでシンがちょうどバスルームから出てきたところだった。そのシンには構わず暁は自室へと戻り、ミニスカートからジーンズに着替えた。さらにカジュアルな服装になって部屋から出てきた暁を見てシンがぽかんとした。
「お前、何でまた着替えてるんだ」
「スカートじゃバイクに乗れないから」
「は?」
主を待っているベンツを窓から見下ろし、暁は軽やかに笑う。
「道混んでるんでしょ、だったらシンのバイクで行こうよ」
「バイクって。帰りはどうするんだ」
「マックスんちに泊まるもん。どうせこんな時間から行ってお酒飲んだら皆朝までコースになっちゃうだろうし。シンも明日は仕事休み貰ってるんでしょ?」
「夜は会食があるから夕方までだけどな」
「だったら夕方まで私に付き合ってよ。折角だからバイクでどっか連れてって」
ね?と必殺おねだりポーズで首を傾げると、シンは明日のスケジュールを咀嚼していたが、やがて頭をガシガシと掻いた。
「しょうがねえなあ・・・・ま、確かに道も混んでるしな・・・じゃあバイクで行くか」
「やった!」
なんだかんだ言って、シンは暁に甘い。本当にダメなことはダメと言うし心配性も過ぎるくらいだが、その窮屈さを差し引いても小さな我が儘なら大概聞いてくれるあたりが優しい。そういう意味ではやはり妹というポジションが一番近いのかもしれないなと暁はこっそり思いつつ、しかしそれを少し寂しいと感じてしまう自分の心を自覚する。
外に出て車ごと秘書を帰すシンの背中越し、満足げに暁は遠ざかっていくベンツに向かって心の中でアカンベをした。
私ってヤな女かな。
でも、これくらいの我が儘は許してほしい。
どうせ妹ポジションだし?あなたよりはよっぽど恋愛対象外だもん、私。
・・・・そうね、妹以上、恋人未満ってとこ?
言い得て妙だな、と自分の思いつきに暁が自画自賛している間に、秘書と暁の水面下での小さな火花の散らし合いなど知らないシンが車庫からバイクを出してきた。そして、ほらと鮮やかなオレンジ色のメットを暁のほうに投げてくる。
いつだったか初めてシンのバイクに乗せてもらった時に「アキラ専用だ」とシンが買ってくれたメットは、彼の黒いそれと色違いのお揃いで、実はすごく嬉しかったのだ。
メットを被るとシンは当たり前のように暁を軽い荷物みたいにひょいと抱き上げリアシートに乗せた。
「お前、俺がさっき帰ってこなかったらまさか地下鉄でマックスんちに行こうとしたわけじゃないよな?」
「イエローキャブで行くつもりだったけど、つかまらなかったら地下鉄だったかなあ」
「前にも言っただろう、一人でこんな時間から外に出るんじゃない。俺がお前を連れてくって言ったんだから、どんなに遅くなってもちゃんと約束は守る。だからおとなしく待ってろよ」
「うん・・・・」
ひどく真面目な顔でこんこんと諭され、暁はとりあえずごめんなさいと謝りつつ頷いておく。
「お前に何かあったら俺は伊部や英二に殺される」
「・・・・またそれ?」
シンはいつもこれを言う。いちいち叔父さんや奥村さんを引き合いに出さなくてもいいのに。
言い訳のように取って付けたその台詞に暁はちょっとだけがっかりした。
「もう子どもじゃないんだから、このくらいの距離どうってことないよ」
わざとシンを怒らせるようなことをそろりと言ってみる。するとシンはメットを被る手を止めて暁をじっと見た。その視線の強さに思わずたじろぐ。
なに?と聞き返そうとした暁よりもシンが口を開くほうが早かった。
「子どもじゃないから心配なんだ」
そう言い捨ててバイクを急発進させたシンに暁は慌ててしがみつく。
「・・・・・どういう意味よ、それ」
小さな問いかけはバイクの排気音でシンには届かない。
以前、英二が言っていたことをシンの口から直接聞いたのはこれがはじめてだった。
トン、とメットを被ったままの頭をシンの背中につける。
わかってるよ、その心配の意味くらい。私、わかってるんだよ、シン。
・・・・でもね。
その言葉が保護者的立場からくるものなのか、もっと別の意味を含むのか、その違いがまだコドモの私にはわからないの。
ハグも頬や額のキスも、シンは普通にしてくれる。でもこの国じゃそんなの当たり前。誰だってやってるし、暁だってシン以外にも同じことをしている。尤も彼が他の女性にそれらをしているのは見たことがないけれど、それだって暁には見せていないだけで「大人」の彼はやはり「大人」な女性とスマートに付き合ったりしてるんだろう。だからどんなに自分が彼のテリトリーに入れてもらっていたとしても、それだけでシンの「特別」だなんて思える程、暁は自分に自信がない。
背中越し、心の中だけで暁はシンに話しかける。
だから、ちゃんと言って。
コドモのあたしにもわかるように、あなたの言葉で、あなたの本当の気持ちを。
ーーーーその、意味を。

暁はバイクの音に負けないくらいに叫び出したいのを我慢して、言葉の代わりにぎゅうっとシンにしがみついた。







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勝手に留学とか捏造しちゃってます。まあいつものことです(笑)。日本の高校卒業してすぐ渡米と考えて18か、19歳くらいですかねー。
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【 2013/10/27 】 SS | TB(-) | CM(0)
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プロフィール

チャコ@まま

Author:チャコ@まま
関西在住のおたママ。
只今三人の息子達を相手に育児奮闘中。

マンガ・小説・アニメ・特撮・舞台・ジャニ等、大好きなもの雑多な管理人です。
09/侍の殿様と11/海賊の船長と単車乗りの鳥系幹部を愛してます。現在、人類最強兵長敬愛中。

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